上海13位、駐在員の生活費用調査で中国各都市の順位下降
人材コンサルティング大手のECAインターナショナルがこのほど「生活費用研究」の最新データを更新し、発表した。住宅の賃料を含め、駐在員がふだん購入する消費財やサービスを比較し、120の国と地域の207都市をランク付けした結果、ニューヨークが海外に派遣される駐在員にとって「最も生活コストが高い」都市にランクされた。背景にはインフレと住宅費の上昇がある。
◆シンガポールがトップ5に
昨年首位だった香港は2位に順位を下げた。一方、前回13位だったシンガポールがトップ5に入る変動があった。3位はジュネーブ、4位はロンドンで、上海や広州、北京など中国の都市の順位は下降している。
ECAインタ=ナショナル・アジア地域責任者であるリー・クエーン氏は、「東南アジアの金融センターであるランキングが上昇したのは、住宅費が大幅に上昇したため」と説明する。シンガポールでは住宅の供給が需要に追いついていない。
なお、ECAインタ=ナショナルの報告書によると、今年最もランキングが上昇したのはイスタンブールで、95位ランクを上げ108位になった。地価が80%上昇したことによる。
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(括弧内は2022年の順位)
1.米国・ニューヨーク(2)
2.中国・香港特別行政区(1)
3.スイス・ジュネーブ(3)
4.英国・ロンドン(4)
5.シンガポール(13)
6.スイス・チューリッヒ(7)
7.米国・サンフランシスコ(11)
8.イスラエル・テルアビブ(6)
9.韓国・ソウル(10)
10.日本・東京(5)
11.スイス・ベルン(16)
12.アラブ首長国連邦・ドバイ(23)
13.中国・上海(8)
14.中国・広州(9)
15.米国・ロサンゼルス(21)
16.中国・深セン(12)
17.中国・北京(14)
18.デンマーク・コペンハーゲン(18)
19.アラブ首長国連邦・アブダビ(22)
20.米国・シカゴ(25)
<出所>